アンサンブルはすごい。

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ずっと考えていても出来ない事もある。

ずっと考えていたらある日ふっと出来る事がある。

今年スタートする「諸田由里子室内楽シリーズ」はまさにそれだ。


ソロリサイタルと室内楽コンサートを隔年でやるのは私の夢であり理想だった。

なぜなら私にとって「アンサンブル」は自分の音楽人生の中で大きな部分をしめるもの。

学生時代からアンサンブルが好きでたまらなかった。


桐朋の音楽高校に入って、生まれて初めてヴァイオリンと一緒に弾いた。

エルガーの愛の挨拶。

3分足らずの曲を何度も何度も休み時間の度に合わせていた。

違う楽器と一つになる感覚で、全身の毛穴がぞぞぞっっと鳥肌がたったのを覚えている。

今まで知らない感覚だった。


その次に弾いた曲はサンサーンスのロンドカプリチョーソ。

ヴァイオリンの駆け上るスケールの一番上の音で「ジャン!」と入れる和音がどうしても合わなかった。

レッスンでも合わせる事が出来ずに、ヴァイオリンの先生に「ちゃんと合わせてきたの?」と聞かれて悲しくて悲しくてたまらなかった。

いつからだろう、あの「ジャン!」を事も無げに合わせられるようになったのは。


それからというもの、ヴァイオリンやチェロの伴奏や室内楽をやりまくった。

水曜日の午前中がピアノのレッスンだったので、日、月、火曜日でピアノの曲を練習して、

水曜の午後から木、金、土曜日で伴奏を譜読みしたり合わせたりしたのを覚えている。

今でこそ皆高校生のうちから室内楽もやっているが、

私が学生の頃は伴奏や室内楽をやるとさぼってると思われて先生に怒られるので、内緒でやっていた。

それがバレたのは「諸田さんは伴奏が上手ね」とヴァイオリンの先生が私のピアノの先生に褒めて下さった一言。

先生は私を怒りたいのと、自分の生徒を褒められて嬉しいのとで、イヤミたっぷりに「やってもいいけれどやりすぎないように」と言った。なんだか懐かしいな~。


他人と一緒に弾くのは本当に難しくて面白くて、そして深い。

コツなんかない。必要なのは経験と勉強と想像力。

他人を感じることは自分を知る事。一緒に弾く人は自分の鏡だ。

そして、一緒に弾く事でお互いに知らない世界に行く高揚感。

1+1が10にも100にもなる瞬間の恍惚感!


アンサンブルはすごい。

5月22日19時15分、この高揚感を共有してほしい。

http://musiciansparty.jp/?p=508




CD情報

諸田由里子 ピアノ・リサイタルII
ドビュッシー「版画」

2010年1月25日発売。
諸田由里子 ピアノ・リサイタルII
ドビュッシー「版画」イメージ
ショパン:ノクターン No.1Op.9-1 No.4 Op.15-1 遺作 マズルカ No.32 Op.50-3 モーツァルト:ピアノソナタ第13番 B-dur K.333 ドビュッシー:アラベスク 版画 月の光
WWCC-7633 ¥2,625(税込)


Profile


諸田由里子 Yuriko Morota
ピアニスト Pianist

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