学生時代から弾いていたベートーヴェンのチェロソナタの楽譜はヘンレ版。
ヘンレ版はドイツものを弾くには絶対安心な出版社だ。
この楽譜もボロボロになってきたが長い間の大切な記録になっている。
しかし今回、ベートーヴェンの楽譜をベーレンライターに変えた。
新しい改訂版なるものが出たからだ。
正確に言うと何年か前に出たのだが、新しい楽譜に変えるのを躊躇していた。
新しい解釈を勉強する時間が必要だったし、何よりも本番で新しい楽譜を使うことのリスクが大きかった。
でも、今回やってみようと踏み切った。
小さな記号がついていたりついていなかったり、ついている場所が違ったりとちょこちょこと違う。
それを確認しながら勉強していった。
そして本番。
面白い事に自分の中で随分と新しい解釈が生まれたと思う。
解釈などというとちょっと大げさなのだが、曲に対するイメージが少し変わった。
またあんなにチェックしたのに本番で初めて気がつくこともあった。
それにしてもベートーヴェンのチェロソナタは素晴らしい。
もちろんピアノソナタもバイオリンソナタもあげればきりがないのだが、
私はソナタに関してはチェロソナタの出来映えは秀逸だと思う。
今回弾いたのは2番だったが、1番から5番までどれも素晴らしい。
全曲を一気に弾いてみたい。(死にそうだけれど・・)
後半はラフマニノフのソナタ。
このピアニスト泣かせのソナタは本当に難しい。弾くのももちろんだがバランスをとるのが難しい。
楽譜の奥行きを感じながら弾いていった。
岐阜の現代美術館でのコンサート。
主催している岐阜現代美術財団の金田さんは本当に音楽を愛していて、
お会いするとずっと音楽の話で盛り上がるような素敵な方だ。
こういう方が音楽を皆さんに紹介してくださり、音楽の素晴らしさを皆さんに提供する。
だから、ここのお客様は素晴らしい。
お客様一人一人が音に耳を傾け、楽しんでくださっているのがわかる。
素晴らしいなととても感銘をうけた。
今回は栃原敏子さんという画家の方の作品を壁面に飾り、その中での演奏だった。
こんな贅沢な空間ったらないな!!
私が岐阜に住んでいたら、毎回コンサートにうかがうのに!
また来年の再会を心から願っている。
もっともっと練習しよう。
もっともっと腕をあげたい。
もっともっと音楽は素晴らしいものなのだから。


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